コロナ禍によって、クルマでの移動が見直されている
以前はカーシェアやレンタカーを利用していた人達も利用頻度が高まり、クルマの空き状況によって移動時刻を調整する必要が出てくるなど、利便性が低下したり、衛生面を考えて自分のクルマを所有するようになっている
コロナ禍という災害によって消費が落ち込みクルマの販売はもっと落ち込んでもおかしくないハズなのに、車種によって逆に追い風になっていることもある
そうなれば愛車をできるだけ好調に長く維持して寿命を延ばしたいのは当然のこと

コンテンツ
車の寿命を伸ばす|正しい操作で維持費と車検代を安く済ませる方法
駐車時Pに入れただけでサイドブレーキをかけない


まずはクルマを使ううえで、必ず行なう駐車時のNG行為だ
AT車ならではの機能を誤解している可能性が高い
ATのセレクターレバーをPにシフトして、パーキングブレーキを引きエンジンを停止する
これが基本だが、なかにはパーキングブレーキを使わず、Pにシフトするだけでエンジンを止めてクルマから降りてしまう人もいる
だが、これは絶対にやってはいけないNG行為です!
なぜならPはクルマを固定するモードではなく、あくまでも変速機内部を固定する機能に過ぎない
パーキングブレーキは駐車時にクルマを固定するための装置
全くの別物なのだ!
最近は電動パーキングブレーキでシフト操作と連動するタイプが増えてきた
プリウスなんかはその一つですね!
理由は人それぞれだろうが、Pにシフトすればクルマは動かない
パーキングブレーキみたいなものだから大丈夫
パーキングブレーキまで掛けるのは面倒
などなど、Pにしない理由は結構ずさんだ

正しい使い方をしないツケは、いずれクルマの症状や自分が誤操作した際の事故率の高さに結び付く
それこそ故障の原因になりますし、事故の原因にもなりかねない
絶対守ってほしいサイドブレーキですね
エンジン始動直後の急発進、急加速


正直ぼくも急いでいると暖気しないでいきなり普通に走っちゃってる
駐車関連でのNG行為はまだまだある。駐車場から毎日発進する時に気を付けたいNG行為は、その日の最初の走行だ
特に国産車は、燃費を追求するだけでなく、発進加速の良さも配慮されている
それは出足が悪いとドライバーからのクレームにつながり、そのメーカーの車種を乗り継いでもらえないことになるからだ
だから今のドライバーの多くは速度コントロールが苦手で、低速で走ることができていない
スーパーやショッピングモールで徐行ができないドライバーが多いのは、そうした悪循環も影響しているのだろう
そうした正しい知識を教えられていないドライバーがする可能性がある行為のなかでNG行為として挙げたいのは、エンジンを始動した直後に通常走行に入り、何の疑いもなく加速してしまう、そんな運転操作
最近では、エンジンを掛けた直後はしばらくアイドリングしてエンジン内部を暖める「暖機運転」は必要ないと言われている
しかし、それは燃費や環境への影響を考えたもので、機械としてはできれば行なった方がいいものだ
したがって、エンジン始動直後はアイドリングで待つのではなく、燃料の残量やシートポジションの確認、シートベルトのたるみ除去などを行なった後はゆっくりと発進して、走行しながらパワートレーンを暖める「暖気走行」を数分(冬季の寒冷地であれば十数分)は行なうと、負担はグッと少なくなる
エンジン始動直後に急加速などを行なうと、エンジン内部、変速機内部の潤滑&油圧不良で不具合を誘発することになると覚えておこう。
セルを回しながらのシフト操作

これは実際に整備工場で聞いたトラブル事例の一つ
せっかちなドライバーが起こしたトラブルの原因
クルマを発進させる際には、まず、イグニションキーを回してセルモーターを回す
または、プッシュ式エンジンスターターボタンを押してエンジンを始動させ、ブレーキを踏んだままDレンジにシフトしてパーキングブレーキを解除してアクセルを踏んで発進させるのが通常の手順
しかし、「セルモーターを回している間にシフトすれば、時短になって便利」とばかりに実行してしまったせっかちなドライバーもいる
構造上、PかNレンジの時にしかセルモーターは回らないようになっているが、セルモーターに電流を供給しながらシフトしてしまうと、タイミングさえ良ければエンジンは始動するだろうが、セレクターレバーのスイッチには過電流が流れて壊れてしまうことがある(車種により異なる)
エンジン始動時や発進時は安全確認なども行なうため、余裕をもって操作することが必要だ。
駐車の時、車止めにタイヤを強く当てる

駐車場にクルマを停める際、タイヤを”車止め”に当てて停止することで、クルマのはみ出しを抑えているドライバーは多い
これ自体は良いことなのだが、この”車止め”にタイヤを強く当てることは避けるべきだ
特にフロントタイヤを強く当ててしまうとトー角(クルマを上から見た時の前輪の直進時の角度)が狂い、直進時のステアリングのセンターが狂う原因にもなる
”車止め”に強めに当てる習慣がついてしまうと、”車止め”を乗り越えてしまうトラブルを起こすこともある。
最近は軽自動車でタイヤハイトの薄いクルマが増えているから、このあたりの車種は特に気を付けたいNG行為だ。
エンジンオイル管理の手抜き
クルマを使い続けるのであれば、メンテナンスは必要だ
車検に点検、1年ごとにディーラーや整備業者に任せるだけでなく、日常的な点検などもクルマの寿命を左右することになる
最近のクルマはずいぶんメンテナンスフリー化が進んだが、エンジンオイルの量や汚れを見たり、バッテリーのコンディションを確認する、タイヤの空気圧を維持するなどの点検は月に1度は必要
特にエンジンオイルの管理はコンディションを維持するためには重要だ
最近のクルマはオイル消費が少ないといっても、低粘度オイルを使っており、オイルの量も少なめなのでオイルに対する環境も厳しい
エンジンオイルが減っていないようにみえて、実は燃焼して減っているのと燃料希釈でプラスマイナスされているという状態のクルマもある
そうなると潤滑性能は低下しているので、乗り方やオイルの品質にもよるが、半年に1度はオイル交換するのが理想的だ
タフなV8エンジンが主流だったアメリカではエンジンオイルを継ぎ足して乗り続けるような使い方をされていた時代もあったらしいが、継ぎ足しだけのエンジンオイル管理をしてしまうとスラッジが溜まり、それが油圧系や潤滑のための流路を塞いでエンジンを壊す
特に低粘度でオイルの流路も細い最近のクルマでは、数万kmでエンジンがダメになるケースもある
空気圧を高くしすぎる
ちなみにアクアは前後輪ともに270kPa、プリウスも一部グレードで前輪が260kPa、後輪250kPaとかなり高い空気圧
最近登場したクルマ、特にエコカーは転がり抵抗を軽減するために空気圧を高めに設定しているケースが増えてきた
さらに燃費が良くなると思って空気圧を高めにしすぎるのはNG行為
燃費向上を狙うには効果のある方法だが、せいぜい乗車定員や積載重量いっぱいまで積み込んだ時に指定されている空気圧を限度にしておこう
乗り心地が硬くなる程度なら問題ないのだが、タイヤの接地面積が減少するため偏摩耗の原因にもなるし、ウエット時のブレーキングで制動距離が伸びたりスリップして危険なこともある
路面のギャップなどによる衝撃もシャーシに伝わりやすくなって、ハブベアリングやアッパーマウント、ボディなどを痛める原因になってしまう
セルフサービスのガソリンスタンドでもエンジンオイルの点検や交換、タイヤ空気圧の点検は行なってくれる
まとめ
車は思っている以上に繊細なところがあります
自分が扱いやすいようにするのはもちろんいいことですが、今回ご紹介したものは最低限の車の管理なので、絶対覚えておいてほしい!

そうすれば自然と愛車への気持ちが変わって、長持ちさせてやりたくなること間違いなし!